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 博士論文でほかの研究者の論文やインターネット上の資料を盗用したとして、九州保健福祉大学(宮崎県延岡市)は5日、通信制大学院で博士号を授与した皇学館大学(三重県伊勢市)の女性教授(53)の学位を取り消したことを明らかにした。昨年12月18日付。

 九保大によると、盗用がわかった論文は「らい予防法下におけるハンセン病患者へのソーシャルワーク実践に関する研究」。九保大は2013年3月、この教授に社会福祉学の学位を授与した。論文は14年12月に著書としても出版された。

 昨年3月に外部の研究者2人から「自分たちの論文を盗用した部分がある」と指摘があった。学内に調査委員会を設置し、文章のコピーを判定するソフトを使って調べたところ、ハンセン病療養所の歴史や社会的背景を書いた21ページの章のうち、4ページ相当の部分が出典を示さずに2人の著書やネットから引用されていたと判断した。九保大は学位を取り消すとともに、指導教官2人を戒告処分にした。教授は九保大の調査に盗用を認めているという。

 皇学館大は昨年、この教授が九保大の博士論文を含む論文5本、著書2冊で計35カ所を盗用したとして、停職3カ月の懲戒処分にした。著書も絶版、回収されている。(大畠正吾)