[PR]

 71年前の原爆投下で被爆し、今も残る樹木。広島市は原爆の惨禍を次世代に伝える「被爆樹木」を保存していくため、カルテづくりに取り組むことを決めた。新年度予算案に770万円を計上。樹木医が1本ずつ「診察」し、その結果を踏まえて「治療」や土壌の改良を進めていく。

 広島市平和推進課によると、原爆の爆風や熱線を浴びた被爆樹木は爆心地から2キロ圏内の56カ所に約170本残る。もともとあった樹木に加え、根から芽吹いた木も登録されてきたが、1996年度以降だけでも17本が枯れて切られたり、倒れたりした。

 市の方針を受け、被爆樹木の種や苗木を海外に送る活動をしてきた渡部朋子さん(62)=広島市=は「被爆樹木は原爆に耐えた『生き証人』。市が保護に本腰を入れてくれるのはありがたい」と話している。