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 本来食べられるものが廃棄される「食品ロス」。先月明らかになった廃棄食品の横流し問題で、その一端が浮かび上がった。製造から流通へ至る過程で、どんな理由で食べ物はごみになるのか。その現場を取材した。

■「安全・安心追求しないとお客さんは離れる」

 西日本にある大手製麺会社の工場。機械で袋詰めされた大量のうどんやそばが、ベルトコンベヤーに流れている。重量計を通過した麺の袋が時折、自動的に棒ではじかれ、横のかごへ落ちていく。

 この会社では、1袋約200グラムのうどんの場合、袋に入れた麺の量が規定よりわずかでも少ないか、20グラム以上多いと「規格外」として廃棄に回す。1日に出る食品ごみの量は平均300~500キロ。多い時はその約半分が、量の過不足によるものだ。

 開封して入れ直せば無駄にならないが、菌の数値が若干上がる。衛生面と手間を考えて処分しているという。工場責任者は「捨てたくはない。でも安全・安心を追求しないと、お客さんは離れてしまうんです」。

 農林水産省によると、メーカーや卸売り、小売業での食品ロスは年間331万トン(2012年度推計)にのぼる。廃棄理由は「規格外」のほか、「過剰在庫」や、商品リニューアルで店頭から撤去する「定番カット」、外食産業での仕込みすぎなども含まれる。

 この統計には含まれないが、異物混入の際も大量の食品ごみが出るケースがある。廃棄委託した商品を不正に横流しされたカレーの壱番屋(愛知県)。製造中に異物が混入したとして昨年処分したビーフカツの一部がスーパーなどで出回った。

 パン粉補給機から合成樹脂の部品が欠落していた。約8ミリの部品が付着したカツが見つかったが、ほかにも破片が混ざった恐れがあるとしてカツ約4万枚を廃棄した。その前年には、コンベヤーのベルトがこすれ、3日間に製造したカツ約30万枚を処分。混入した恐れのあるゴム片は、消しゴムの消しかす程度だったという。

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