骨折などの事故が後を絶たない運動会の組み体操をめぐり、大阪市教育委員会は9日、市立小中高校で実施する「ピラミッド」「タワー」を新年度から禁止する方針を決めた。これまでに段数制限をする動きはあったが、全面禁止は全国でも極めて異例だ。

 市教委は昨年9月、四つんばいになって重なるピラミッドの高さは5段に、肩の上に立って重なるタワーは3段に制限する方針を決めた。しかし、新たな方針のもと組み体操を実施した昨秋の小中学校の運動会・体育大会で、タワーで4人、ピラミッドで3人が骨折。肩車や倒立なども含めた組み体操全体の骨折者は計40人に上り、捻挫や打撲なども合わせたけが人の総数は148人に上った。

 この日の市教委会議で事務局は、段数の制限にもかかわらず例年と同様に事故が発生したことを受け、ピラミッドとタワーは危険性が高く実施しないことを求める方針を定めるよう提案。

 大森不二雄委員長は「これは人権問題。達成感や一体感を味わう子がいるのは事実だが、そうでない子にとっては強制になってしまっている」と指摘。その上で「ピラミッド・タワーの禁止はもう議論の余地はない」と強調した。

 他の委員からは「運動会の日までに全員がひとつのことをやらないといけないことに本質的な原因があるのでは」「社会状況は変わっており、運動会の位置づけを考える時期に来た。達成感は組み体操以外でも味わえる」など市教委提案への賛成意見が相次いだ。反対意見はなかった。

 また、倒立などほかの技につい…

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