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 2005年に栃木県今市市(現日光市)で小学1年の女児(当時7)が連れ去られ、茨城県で遺体で見つかった事件で、殺人罪で起訴されている栃木県鹿沼市の無職勝又拓哉被告(33)の弁護団が9日、記者会見を開いた。宇都宮地裁で29日から始まる裁判員裁判で、殺人の起訴内容について無罪を主張する方針を明らかにした。

 被告の起訴内容は、05年12月2日午前4時ごろ、茨城県常陸大宮市内の林道で女児の胸などをナイフで多数回刺し、殺害したというもの。弁護団は、取り調べ段階で殺害を認めたとされる自白について、「長期間拘束され、威圧的な取り調べを受けて自白したもので、任意性がない」と指摘。「被告の関与を示す客観的証拠はなく、自白の信用性もない」とも訴えた。

 具体的には、殺害したとされる遺体発見現場で女児の血液がほとんど発見されていない▽女児の胃の内容物などから、1日午後4~5時ごろに死亡したと推定される▽犯人しか知り得ない「秘密の暴露」が自白にない――などを挙げた。

 被告は14年1月に商標法違反容疑で逮捕され、同年2月中旬の取り調べで殺人への関与を自白したとされる。同年5月には銃刀法違反罪で起訴され、同年6月に殺人容疑で再逮捕、起訴された。

 商標法違反と銃刀法違反の罪については宇都宮地裁で裁判官のみで審理され、9日に有罪とする判決を言い渡した。29日からは裁判員も加わって殺人罪について審理し、有罪か無罪かを判断したうえ、すべての事件を含めて判決を出す。(岩佐友)