学校の運動会で組み体操による事故が多発していることを受け、文部科学省は対策に乗り出す方針を決めた。春の運動会シーズンに間に合うよう、3月末までに各地の教育委員会などに安全確保策を求める考え。「人間ピラミッド」などでの負傷件数が年8千件を超える現状の改善をめざす。

 馳浩文科相は9日の記者会見で、「組み体操は危険な状況になる可能性のある教育活動」と指摘。四つんばいになった人の背中に人が乗り、段を重ねてつくる「ピラミッド」について「(崩れた時に)十分に体のできあがっていない中学生が圧迫を受けたらどうなるのかは、想像すれば分かる。(文科省として)一つの考えを示す必要がある」と話した。同省は今後、過去の事故の分析などを進め、安全確保策をまとめて教委などに対策を求める考えだ。

 日本スポーツ振興センター(JSC)によると、2014年度に災害共済給付を支給した小中高校の組み体操の事故は8592件で、記録のある11年度から毎年度8千件を超す。14年度の事故の校種別の内訳は小学校6289件、中学1885件、高校418件。負傷の種類別では2095件(24・4%)が骨折だった。JSCの記録をもとに松戸市立病院(千葉県)の庄古知久医師がまとめた資料によると、14年度は頸髄(けいずい)損傷も3件あった。

 国会でも、組み体操問題に関する超党派の議員連盟が近くでき、文科省に対策の提言などをする予定だ。

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