出版社の三省堂(東京都)が検定中の教科書を教員に見せ、謝礼金を支払った問題で、広島市教育委員会は9日、謝礼金を受け取った市立中学校の男性校長(59)を同日付で戒告処分にしたと発表した。

 市教委によると、校長は2010年9月11日、都内で開かれた同社の会議に招かれ、市教委に無断で出席。検定中の英語教科書を見せられて意見を聞かれ、英語教育のあり方について意見を述べたという。事前に新幹線の往復チケット、会場で謝礼として現金5万円を受け取ったが、市教委に報告しなかったという。

 校長は翌11年4~8月、教科書採択の際に各社の英語教科書の特徴を報告する市教委の調査委員になったが、採択に関与する立場ではなく、三省堂の英語教科書は採択されなかった。校長は昨年11月、同社に5万円を返金。市教委に「軽率で不適切な行為だった」と話しているという。