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 社員2人が架空発注で約2億円を着服したとされるNHKの子会社NHKアイテックの久保田啓一社長は9日、常勤取締役8人のうち自らを含む5人が辞任すると発表した。5人はいずれも元NHK職員で、久保田社長は理事・技師長を経て、一昨年就任した。残る3人は役員報酬の一部を自主返納する。着服を認めている40歳と45歳の男性社員2人は同日付で懲戒解雇し、管理、監督責任がある上司16人を停職や減給などの懲戒処分にした。

 またNHKは同日、着服問題に関する調査報告書を発表。報告書によると、社員2人は2009年10月~15年10月、40歳の社員が設立した実態の無い会社に工事の架空発注を少なくとも100件以上繰り返すなどして、計1億9802万円を着服。工事を発注する際に必要な工事計画書や見積書がほとんど存在せず、上司がその存在確認を怠っていたため、問題が長期間発覚しなかったという。

 NHKは調査報告書の内容を同日開かれた経営委員会に説明。委員からは子会社に対するNHKの監督責任に関する記載が不十分だという指摘が出たという。NHKは子会社への監督が不十分だったとして、NHK本体の責任について外部の有識者による調査を受けているといい、結果を今後、経営委に報告するという。(滝沢卓)