12日は、数々の歴史小説を残し、今も根強い人気を誇る司馬遼太郎(1923~96)の命日「菜の花忌」。没後20年に合わせ、五つの出版社がタッグを組んだ文庫フェアが、大型書店で開かれている。

 出版社は、朝日新聞出版、講談社、新潮社、中央公論新社、文芸春秋。「没後20年」を強調した共通の帯を各社の文庫に付けてPR。司馬ファンの俳優、東出昌大さんのインタビューを収録した無料の小冊子も作り、書店で配っている。

 MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店(大阪市北区)は今月初め、5社の文庫約20作を並べた特設の棚を設置。10代後半~30代の客が多く訪れるという。文芸書担当の佐々木梓さん(24)は「作品が度々ドラマ化されるので、若い世代にもなじみがあります」。

 高校生の頃から司馬作品を愛読している兵庫県尼崎市の会社員、山本清香(さやか)さん(29)は「描写が丁寧で読みやすい。『燃えよ剣』のようなヒーローが出てくる作品が好きです」と話す。(村瀬信也)