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 いじめを苦にした中学生の自殺が続いたことをふまえ、名古屋市と市教育委員会は12日、前年度比7割増の約18億円を予防対策にあてる2016年度当初予算案を発表した。全中学校にコーディネーター役の教諭を置き、心理や福祉の専門家チームと速やかに連絡をとって問題解決にあたる。

 河村たかし市長は全中学110校での態勢づくりにこだわり、市職員のボーナスを削って4億円を捻出。記者会見で「苦労したが、名古屋市じゅうの子に喜んでもらえる」と語った。

 市教委は2014年度にスクールカウンセラー(SC)ら専門職のチーム「なごや子ども応援委員会」を11中学校に設置した。周辺の小中学校も含め、いじめや不登校の問題に対応するはずだった。ところが、昨年11月に自殺した中1男子生徒がいた西区の中学では、問題を内部で抱え込み、子ども応援委に速やかに伝える態勢でなかった。

 新年度予算案の事業では、応援委のSCらを18人増員。全中学の生徒指導担当教諭を応援委とのコーディネーター役とするなど態勢の強化に9億円を充てる。また、男子生徒が部活動中に「弱い」などと言われていたことに教諭が気付いていなかったとみられ、部活指導にあたる外部の人材を増やして生徒に目が行き届くようにする。