11日(日本時間12日)に幕を開けた第66回ベルリン映画祭の目玉の一つが、メリル・ストリープ審査員長!

 これまでアカデミー賞の最多ノミネートを誇る米国を代表する大女優です。ベルリン映画祭でも「めぐりあう時間たち」で銀熊賞を得ています。意外なことに、映画祭の審査員をつとめるのは初めてなのです。

 11日午前、審査員たちの会見が開かれました。メリルは映画祭ディレクターのディーター・コスリックにエスコートされて登場。

 今年の審査員の顔ぶれは多彩です。イギリスの俳優クライブ・オーウェン(「クローサー」)や、イタリアの女優アルバ・ロルヴァケル(「夏をゆく人々」)のほか、映画監督や評論家、写真家が参加しています。オーウェンは「我々が出した決断で何人かの映画監督の運命が変わる。責任重大ですね」と話しました。

 メリルは審査員に選ばれたことについて、「とても光栄。映画についてじっくり語り合える時間を持てるなんて、ぜいたくです」と喜びを語りました。

 「まだ時差ぼけ中で、おまけに私はスイスのチーズのような穴だらけの頭脳の持ち主なの」とおどけるメリル。審査員のメンバーたちに「まっ白な状態で偏見なしでみてほしいから、作品や監督の情報が書かれたブックレットを事前に読むことを禁止しました」と明かし、「ボスって最高!」と笑顔をみせました。

 メリルは「私がよく知らない世界を映画を通じてみられるのが、とても楽しみ。多くの作品がまだ米国で上映されていないから、帰国したら色んな人に話したい。いい作品があったら紹介したい」と意欲をみせました。始終温かな笑いに包まれた会見になりました。

 日本では来月、メリルの最新作が公開されます。メリルの実娘で女優のエイミー・ガマーと共演した「幸せをつかむ歌」。メリルは歌のために家族を捨てたロック歌手リッキーを演じています。

 メリルはミュージカル映画「イントゥ・ザ・ウッズ」で華麗な歌声を披露しましたが、今回はロックな衣装に身を包み、レディー・ガガの曲や往年の名曲を見事に歌っています。何をやっても様になるのが、メリル・ストリープのすごいところ。

 劇中でエイミーは身勝手な母を嫌う娘役を演じていますが、実生活では母娘は大の仲良し。エイミーはメリルそっくりで、それも見どころの一つです。(ベルリン=伊藤恵里奈)