統計学の手法や数量分析をいち早く政治学に取り入れ、日本の戦後の政治学の礎を築いた東京大学名誉教授の政治学者、京極純一(きょうごく・じゅんいち)さんが1日、老衰のため、東京都内の病院で死去した。92歳だった。葬儀は近親者で行った。喪主は長男啓史(けいじ)さん。

 24年生まれ。東大卒。戦時中、学徒出陣を経験した。世論調査や得票成績などの数値をもとに、投票行動や有権者の意識を精密に分析した「政治意識の分析」(68年)は、この分野の先駆的な業績となった。主著「日本の政治」(83年)では、人々の人生観や秩序像にさかのぼって「親心」「正論」などの角度から日本政治を体系的に解説し、学術書としては異例のベストセラーに。政治家の倫理のあり方も説き、リベラルな学者として民主主義の成熟に力を注いだ。

 千葉大教授、東京女子大学長などを歴任。国際交流基金日本語国際センター所長、年金審議会会長も。01年に文化功労者。他の著書に「現代民主政と政治学」「文明の作法」など。