内閣府が15日発表した2015年10~12月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、物価変動の影響を除いた実質成長率が前期(7~9月期)比で0・4%減だった。この状況が1年続いた場合の年率に換算すると、1・4%減。2四半期ぶりのマイナス成長となった。個人消費や輸出が低調で、景気は足踏みが続いている。

 GDPの6割を占める個人消費は前期比0・8%減と、2四半期ぶりに落ち込んだ。暖冬で冬物衣料の売れ行きが鈍く、ガソリンや灯油の消費も減った。テレビやパソコンなどの売れ行きも悪く、「(天候要因を除いても)消費が大きく改善している状況ではない」(内閣府幹部)。14年4月の消費税増税や円安による輸入物価の上昇に、賃上げが追いつかず、家計は節約意識を高めたままだ。住宅投資も1・2%減と4四半期ぶりに減少した。

 中国経済の減速などを受け、輸出も0・9%減と2四半期ぶりに減った。船舶や金属工作機械、半導体製造装置を中心に、中国や米国、新興国など幅広い地域向けの輸出が低調だった。内需の弱さなどを背景に、輸入も1・4%減った。

 ただ、企業の設備投資はソフトウェアや電子通信機器を中心に1・4%増と、2四半期連続で増えた。

 石原伸晃・経済再生相は15日午前の会見で「わが国の経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなどファンダメンタルズ(基礎的条件)は良好で、その状況に変化があるとは認識していない」と話した。

 だが、年明けからは世界経済の停滞感が強まっている。国内では円高・株安が進み、輸出や消費への悪影響が懸念されている。エコノミストの間では、早くも「1~3月期もマイナス成長となる可能性がある」(バークレイズ証券の森田京平チーフエコノミスト)との声もあがる。

 一方、10~12月期の物価の変動を反映した名目成長率は前期比0・3%減(年率1・2%減)だった。

 15年通年の成長率は、実質で前年比0・4%増。2年ぶりに前年を上回ったが、消費税増税の影響で減少した14年から、ほとんど上積みはなかった。名目成長率は2・5%増と、4年連続で増えた。

 10~12月期と15年通年のGDPは、今後発表される設備投資や在庫などの統計をふまえて改定し、3月8日に2次速報として発表される。(生田大介、大内奏)

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