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 アインシュタインの「最後の宿題」とされた重力波を初めて観測したと米研究チームが報告した。重力波を使えば、これまでの望遠鏡では見えなかった天体現象や初期の宇宙に迫ることができる。今後の成果に期待が高まるが、国際的な観測態勢づくりや観測予算の確保といった課題もある。

 「ガリレオが400年前に望遠鏡で宇宙を見た。同じように、我々は今日、重力波による天文学の窓を開いた」。研究チームのデービッド・レイツェ博士は、ワシントンで開かれた会見でこう喜びを語った。さらに「本当にエキサイティングなのは次に来るものだ」と述べ、今後の天文観測で予想される大きな発展に期待を寄せた。

 観測装置「LIGO(ライゴ)」が重力波を観測したのは、昨年9月の観測開始からわずか2日後だった。二つのブラックホールが合体した瞬間に周りに生じた「時空のひずみ」が波となり、13億光年先から地球に届いていたことが解析で分かった。

 米国の2カ所にある装置はそれまで6年間かけて精度を上げる改造工事をしていた。そこに、ツキも味方した。観測された波形は、予想される重力波の特徴と一致。データの明確さに、物理学の研究者からは驚きの声が上がった。

 重力波によるわずかなひずみをとらえるには、巨大な施設による精密な観測が必要になる。1970年代に研究構想が始まり、完成したのは99年。初代の装置は性能の確認が主な目的で、重力波をとらえられるとしても10年に1回程度という精度だった。2008年に始まった大幅な改造で、1年に10回は観測できるほど精度が飛躍的に向上した。

 観測は今年1月まで続いたが、これまでに解析したのは一部のデータに過ぎない。まだ、ほかのブラックホールなどから届いた重力波が埋もれているかもしれない。装置は調整作業を経てさらに精度を高める。運転を再開する7月以降も成果が期待される。

 全米科学財団(NSF)がこれまでに投じた費用は約11億ドル(約1240億円)。NSFのフランス・コードバ理事長は会見で「過去最大級の資金提供で大きなリスクがあったが、我々はそうしたリスクを取る機関だ。米国が世界の先端知識のリーダーであり続けるため、開拓者に投資する」と述べた。

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