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 スマートフォンを地震計代わりにして揺れのデータを集め、早期警報に役立てるアプリを、米カリフォルニア大などの研究チームが開発した。多くの人が使っていることに目を付け、世界各地で起きた地震の発生をいち早く察知する。すでにある地震計による観測ネットを補うだけでなく、整備が遅れている途上国などでの防災対策への活用も目指すという。

 米専門誌「サイエンス・アドバンシズ」に論文を発表。アンドロイド用の無料アプリ「MyShake(マイシェーク)」も公表した。米アップル社のiPhone(アイフォーン)用のアプリも準備中という。

 研究チームによると、スマホに内蔵されている揺れを感知する加速度センサーを利用する。揺れの大きさや特徴などをアプリの診断プログラムで分析し、地震と判断したら揺れの大きさや位置情報をサーバーに送信する。歩いたり、踊ったり、落としたりした際の振動とは9割以上の確かさで区別できるという。

 スマホのセンサーは地震計より感度では劣るが、警報が必要になるような大きな揺れの地震は十分感知できる。たくさんのスマホから集まってきたデータを分析することで、より正確に本物の地震かどうか見分けられる仕組みだ。

 順調に行けば年内にも、揺れが伝わる地域の人たちに事前に注意報を送る緊急地震速報システムの導入を予定している。110キロ四方に300人の利用者がいれば、地震の位置や規模などの詳しい情報を特定できるという。(ワシントン=小林哲