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■キャンプの素顔

 宮崎県日南市南郷町での西武キャンプで、ひときわ大きな声を出して練習に励んでいるのが、背番号「00」の水口大地だ。身長163センチ。右投げ左打ちの内野手で、現役ではDeNAの内村と並び、球界で最も背が低い選手とされる。初めてA班(1軍)キャンプに帯同し「大きい人に負けたくない」と燃えている。

 四国アイランドリーグplusの香川から2012年に育成ドラフト1位で入団。昨年7月に支配下登録された。俊足と守備は評価されていたが、打撃面が課題で13、14年は打率2割5分以下。ところが昨季は打撃面で急成長を遂げた。

 きっかけは、独特の打撃フォームだ。バッターボックスの一番後ろで両足をそろえて立つ。ほかの選手のモノマネが得意で、ある日、2軍の試合前に日本ハムの石川慎吾選手をまねてみた。すると、インパクトまでの無駄が省け「人生で一番しっくりきた」。バットは拳1個分ほど短く握り、強いライナーを打つことを意識している。

 2ストライクに追い込まれると、足を広げたスタンスに変える。「投手へのゴロでもいいから」と、バットに当てることを重視する二段構えだ。これが奏功し、昨季は2軍で76試合に出場し、打率3割2分5厘。197打席に立ち、三振は7個しかない。7月には打率4割1分4厘をマークし、イースタン・リーグの月間MVPを受賞した。

 田辺監督も「支配下登録され、彼の中に期するものがあったと思う。期待しているから、A班キャンプに呼んだ」と一目置く。二塁、遊撃、三塁も守れる内野のユーティリティー選手として1軍定着を狙う。

 大リーグではアストロズのアルトゥーベが、身長167センチながら14年にア・リーグの首位打者に輝いている。小さくてもやれるんだ――。水口に刺激を与えている1人で、「会ってみたい」と憧れでもある。

 14日の紅白戦から実戦が始まる。「投手に『うざい』と思われる打者になりたい」。「小粒でもぴりりと辛い」山椒(さんしょう)のような選手になってみせる。(遠田寛生)

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