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 公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による株式の直接売買について、政府・与党は解禁を先送りする方針を決めた。政府による企業支配への懸念が労使に広がり、最近の株価の下落基調も考慮して今の国会中の法改正を断念。GPIFの組織改革を先行させることとした。

 厚生労働省が16日午前、自民党との会合で先送りの方針を示し、了承された。

 厚労省は、日経平均株価など株価指数と同じ運用成績を目指して幅広い銘柄に投資する手法に絞る案を軸に解禁を検討してきた。だが、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会で、経団連、連合の労使がそろって「企業支配への懸念」を理由に反対を表明。この日の会合でも自民党議員から「労使が反対のなか、法改正をして押し切っていいのか」との声があがった。

 最近の株価低迷を受け、野党は国会でGPIFの運用成績への追及を強めている。厚労省は、GPIFのガバナンス(統治)強化のために合議制の経営委員会を導入する法案を今国会に提出する方向で検討。株式の直接売買解禁は、この法の施行から3年後をめどに議論を再開させるという。(久永隆一)

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