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 パナソニックが合併・買収(M&A)戦略を強化している。外資系金融機関の著名アナリスト、片山栄一氏(49)を担当役員に招き、戦略投資に計1兆円を使う計画だ。片山氏は16日、朝日新聞などの取材に応じ、「M&Aをスピードを上げて増やしたい」と語った。

 パナソニックは、売上高を2015年3月期の7兆7千億円から19年3月期に10兆円とする目標を打ち出しているが、思うように伸びていない。片山氏は、日本の電機大手が近年は売上高を増やせないことについて「規模を拡大しながら収益性を上げるのはものすごく難しい」と指摘。それでも「日本企業として、このハードルを越えないと先は見えてこない」と話した。

 パナソニックは昨年以降、欧米で自動車部品や業務用冷蔵庫の会社を買収している。今後も海外を中心に、成長性が見込める分野への投資を進めていく方向だ。一方、片山氏は、将来性がない分野は早めに手を引くべきだとの持論も示した。「事業会社にスピード感がないのも事実」として、たとえ黒字でも決断をうながしていくという。

 片山氏は野村証券を経て、メリルリンチ日本証券で調査部長などを務めた。特に電機業界の調査・分析で知られる存在で、パナソニックは1月1日付でM&A戦略を担当する事業開発部を新設し、担当役員として迎えた。(山村哲史)

■パナソニックによる最近の主な企業買収

2015年6月 フィコサ・インターナショナル(スペイン)  自動車用ミラー

     8月 ITCグローバル(米国)          衛星通信サービス

     9月 クイック・サービス・ソフトウェア(カナダ) 業務管理ソフト

2016年4月(予定) ハスマン(米国)          業務用冷蔵庫