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 台湾では住み込みの介護だけで、約20万人の外国人労働者が働く。受け入れの背景やねらいについて、台湾労働部労働力発展署の蔡孟良副署長に聞いた。

 ――どうして外国人労働者の受け入れを始めたのですか。

 「1980年以降に高齢化が進み、とりわけ単純労働の分野で働き手が足りなくなった。どの産業でどのくらい足りないかを調べたうえ、89年に建設業、製造業、介護、漁業などの分野で働く外国人労働者の受け入れを決めた。あくまでも台湾人の労働力だけでは足りない部分を補完することが目的だ。台湾人に求人を募集しても、見つからない場合に限り外国人を雇うことができる」

 ――女性の働き方と、関係はあるのですか。

 「両親の介護は女性に任されがちで、介護のために仕事をやめざるを得ない女性が多かった。女性の社会進出は日本よりも少ない。『看護工』のおかげで、介護の負担が減って仕事に出られる女性が増えてきている。台湾の経済や社会に大きな貢献をしてくれている」

 ――低賃金を苦に逃亡が相次ぐなど、問題も多く起きているようです。

 「ベトナム人の逃亡が目立った。ベトナム政府には高額な手数料を取る仲介業者の取り締まりを求めたが改善が見られず、ベトナムからの受け入れを約10年間止めたこともある」

 ――「外国人頼み」の是非を問う指摘もあります。

 「台湾では自宅での介護を望む高齢者が多く、在宅ヘルパーのニーズは高まっている。当面は外国人の手を借りないと回らない。しかし、東南アジアは経済が発展して賃金が上がってきているので、台湾に出稼ぎに来る必要性がなくなるかもしれない。外国人に頼らなくても国民が安心して介護を受けられる制度づくりを、しっかり進めていかないといけない」(台北=細見るい)

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