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 核兵器事故や核の配備について、米政府は基本的に「肯定も否定もしない」政策をとっている。その解明には、公文書の公開や当事者の証言が欠かせない。1970年代、山口・岩国沖の米艦船に核兵器が積まれていたと告発した元米国防総省職員のダニエル・エルズバーグ博士(84)に、事実を明らかにする意義などについて聞いた。

 同省で核戦略の立案に関わり、後に平和運動に転じたエルズバーグ氏は78年、「岩国の米軍基地に60年代まで核兵器があった」と証言した。

 岩国沖に停泊する米軍の揚陸艦に核兵器が積まれていたことを明らかにしたもので、「核の持ち込みはない」との姿勢だった日本政府に衝撃が走った。この証言は、当時の駐日大使によって後に裏付けられた。

 エルズバーグ氏は71年、米政府が情報を隠したままベトナム戦争を始めたことなどが記された「ペンタゴン・ペーパーズ」を米紙に流して暴露したことで知られる。

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 米カリフォルニア州バークリー郊外の自宅でエルズバーグ氏は取材に応じた。

 ――「岩国の核」を公表した理由は。

 国防総省にいた時から、国防長官に撤去すべきだと進言していた。だが、受け入れられなかった。状況は考えられていた以上に危険だった。それは一般の人々に知られるべきことだ。岩国基地に核兵器があったことを日本政府関係者も知っていた。

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