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 塗料大手の日本ペイントホールディングス(HD、大阪市)の営業秘密が流出した事件で、愛知県警に不正競争防止法違反の疑いで逮捕された元役員、橘佳樹容疑者(62)が、持ち出したとされる塗料製造方法に関する資料について「自分で開発したもの」などと説明していることが捜査関係者への取材でわかった。

 県警によると、問題の資料は日本ペイントHDの主力商品「水性ケンエース」の設計書。HDでは営業秘密が保管されたサーバーにログインすると警告が出る仕組みになっているほか、別の複数の設計書も持ち出された形跡があり、橘容疑者が違法性の認識があったかどうかを調べる方針。

 橘容疑者は東証2部上場の塗料メーカー、菊水化学工業(名古屋市)の常務取締役。逮捕後、認否を留保しているという。

 菊水化学工業の山口均社長は17日朝、朝日新聞の取材に応じ、橘容疑者からの情報を元に開発された建築用塗料「K’s水系ファインエース」が、日本ペイントの「水性ケンエース」と酷似していると指摘されていることについて、「同一のものを売っているわけではない。昨年8月に(愛知県警の)家宅捜索を受けて以降、社内で検証して同一に当たらないと判断した」と説明。商品の販売を今後も続ける意向を示した。