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 内部通報を理由に不当な配置転換をされたとして、精密機器大手のオリンパスを訴えて勝訴した社員の浜田正晴さん(55)が、「判決確定後も不当な扱いが続いている」として、同社に1500万円の損害賠償を求めた訴訟は18日、東京地裁(清水響裁判長)で和解が成立した。同社が浜田さんに和解金として1100万円を支払うほか、和解した内容を全社員に知らせる、とした。

 一方、浜田さんは、希望していた元の営業職への復帰は断念し、内部通報後に配転された品質教育の部署での勤務を受け入れる。

 和解後に東京都内で会見した浜田さんは「会社と仲直りできて本当によかった。和解をうわべだけのものとせず、内部通報者を守る会社に生まれ変わる機会にして欲しい」と話した。

 浜田さんは2007年6月、不適切と感じた上司の行動を社内のコンプライアンス室に通報。だが同室は浜田さんが通報したことを上司に知らせ、浜田さんは営業職から、経験のない部署に配転された。

 08年に配転無効などを求めて提訴。一審・東京地裁で敗訴したが、11年8月の二審・東京高裁は「正当な内部通報だったのに制裁的に配転させた」と述べ、配転は無効とする逆転勝訴判決を言い渡し、同社に220万円の支払いを命じた。

 12年に最高裁で二審判決が確定したが、その後も元の営業職には戻れず、子会社への転籍や出向を求められたため、12年9月、浜田さんが再び提訴した。

 オリンパス広報・IR部は「訴訟が長期に及んでいたこともあり、社内の平常化のために終了できたことに対し、一定の評価をしたいと考えています」との談話を出した。