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 東京都福生市のマンションで昨年11月、住人の男性(当時38)が顔から血を流して死亡していた事案があった。警視庁は、死体損壊の疑いもあるとみて捜査してきたが、顔の傷はペットによるものだと判断した。捜査関係者への取材でわかった。死因は睡眠薬を多量に摂取したことによる薬物中毒死と断定した。

 福生署によると、遺体発見時、男性の顔には皮膚をはがしたような激しい損傷があった。署は捜査したが、現場の状況や法医学者、獣医学者の意見などからペットの犬がかんだと結論づけた。

 同居していた男性によると、部屋では小型と中型の犬2匹を飼っていた。中型犬は、保健所に送られる前に保護団体から引き取った雑種犬だという。犬の行動に詳しい帝京科学大学の藪田慎司教授(動物行動学)は「ドッグフードだけでなく、何でも食べた経験のある犬は、人間の皮や肉を食べたとしても不思議ではない」と話す。

 署によると、遺体からは睡眠薬などの薬の成分が6種類検出され、うち2種類が致死量に達していた。同居の男性に送っていたLINE(ライン)の内容などから、署は自殺の可能性が高いとみている。