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 愛くるしいしぐさで人気のラッコが国内の水族館で「絶滅」の危機にひんしている。オスの「草食化」も一因らしい。何が起こっているのか?

 東京・池袋のサンシャイン水族館。ラッコは、アシカやペンギンと並んで根強い人気を誇っていたが、2月末で約30年の歴史に幕を下ろすことになった。ラッコを見にきていた幼稚園児の高橋望名実(もなみ)ちゃん(6)は「毛がふさふさしていて、顔をごしごしするのがかわいい。会えなくなるのでさみしい」と惜しんでいた。一時は6頭まで増えたが、繁殖が思うようにいかなくなっていた。

 今年1月、メスのミール(13歳)ががんで死に、パートナーのオスのロイズ(10歳)が国内の別の水族館に「引っ越し」することになった。引っ越し先は、ロイズの体調が落ち着いて公開できるようになるまで秘密だという。

 国内の水族館でラッコの飼育数が激減している。全国動物園水族館協会(JAZA)によると、日本のラッコは1982年に伊豆・三津シーパラダイス(静岡県)に米国から初めて輸入された。84年に鳥羽水族館(三重県)で赤ちゃんの「チャチャ」が生まれると大ブームに。ところが、94年の28施設122頭をピークに減り続け、サンシャイン水族館によると、今年1月時点で10施設14頭と、約20年間で9割近く減った。

 ラッコが減っている理由は、野生ラッコが多く住んでいる米国やロシアからの輸入が途絶えていることが大きい。野生のラッコは毛皮を得るための乱獲や、原油の流出事故、海洋環境の変化などにより世界中で生息数が減少。米国やロシアでは捕獲を禁じており、ワシントン条約でも輸出国の許可がないと外国と取引できなくなっている。国際自然保護連合(IUCN)も2000年に絶滅危惧種に指定。米国からは98年、ロシアからは2003年を最後に輸入されていない。

 国内での繁殖も思うように進ん…

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