【動画】廃校の体育館に大きな壁が作られている=中山由美撮影
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 伊豆諸島・三宅島(東京都三宅村)の廃校の体育館で、クライミング用の巨大な壁が作られている。床に並べられた約4千個のホールド(突起)。様々な傾斜の壁にホールドをつけるのは、世界選手権で活躍してきたクライマーたちだ。

 天井の中央まで反るように15メートル以上のびる壁。高さ10・5メートルのタワーもできる。作業するのはクライマーら約10人。ホールドの位置を考案するルートセッターの飯山健治さん(49)は「体育館でこんな規模は見たことがない」と話す。松島暁人さん(33)は「体も頭も使う重労働です」と朝から夕方まで毎日壁にとりつき、ホールドの位置を確かめる作業を繰り返す。

 2000年に島中央部の雄山が噴火。全島民約3800人の避難は05年まで及んだ。人口は約2600人に減り、噴火前に3校ずつあった小中学校は1校ずつに。復興イベントの一環で島に来たクライマーが溶岩でできた岸壁でクライミングを教え、村は11年、旧坪田中学校の体育館に壁を作った。島外の人にも楽しんでもらおうと、さらに約4200万円をかけ、3倍近くに広げる。ボルダリングの7面とロープで安全を確保して登るリードの6面ができ、国内最大規模の施設となる。完成は3月半ばの予定だ。(中山由美