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 東日本大震災から間もなく5年。大災害の記憶をいかに記録し、伝えるか。その試みの一つとして今改めて注目されているのが「震災遺物」だ。姿に被災の様子を残すモノたちは、当時の状況を雄弁に物語る。

 リアス・アーク美術館(宮城県気仙沼市)や福島県立博物館(同県会津若松市)では、震災遺物を集めて保存、紹介する常設展や企画展を開いている。同美術館学芸員の山内宏泰さんは、「地元の人やこれから生まれてくる世代の人たちに、被災物を通して日々の暮らしの価値を再認識し、大切なものを守る知恵を学んでほしい」。

 両館の協力を得て、収蔵品の一部を撮影した。当時のままに泥が付着したモノたちと静かに向き合うと、5年の時が戻り、流れる。モノたちの声に、耳を澄ませた。(写真・文 金川雄策)

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 リアス・アーク美術館が所蔵する被災物の一部は現在、目黒区美術館(東京都)の展覧会でも見ることができる。3月21日まで。