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 長崎原爆の投下時に、国が定めた被爆地域外にいて被爆者として認められてこなかった「被爆体験者」に対し、長崎地裁は22日、初めて被爆者と認める判決を言い渡した。松葉佐(まつばさ)隆之裁判長は、原告161人(うち9人死亡)のうち、被曝(ひばく)線量が高いと推定される地区にいた10人に被爆者健康手帳を交付するよう長崎県と長崎市に命じた。

 国が援護の対象と定めた地域外の人に手帳交付を認める司法判断は、救護など間接的な被爆を除き、長崎・広島を通じて初めて。長崎原爆の被爆地域を行政区域に沿って、いびつな形で「線引き」してきた被爆者援護行政に疑問を投げかける判断と言える。地裁は残る151人については請求を退けた。敗訴した原告は控訴する意向だ。

 訴訟では、原告が「原爆の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」かどうかが焦点だった。

 判決は、東京電力福島第一原発事故後に国が年間被曝線量20ミリシーベルト超の地域を計画的避難区域に指定したことや、福島で健康リスクを計算した世界保健機関(WHO)が、乳児について年間25ミリシーベルト前後の被曝でがんになるリスクを示した結果を指摘。自然に浴びる放射線(世界平均で年間2・4ミリシーベルト)の10倍を超える年間25ミリシーベルト以上の被曝で健康被害が生じる可能性があった、との基準を示した。

 その上で、原爆投下時に原告がいた地域ごとに被爆者に該当するかを検討。原告側は、米国の調査団が1945年9~10月に長崎市と周辺で放射線量を計測した報告書をもとに、原告それぞれの原爆投下後1年間の被曝線量を推計した長崎の医師の意見書を証拠として出していた。判決は意見書を踏まえ、旧長崎市の東側にあった旧矢上村、旧戸石村(いずれも現長崎市)の一部地域では基準を超えていたと判断。この地域にいた10人を被爆者と認めた。

 「被爆体験者」を巡っては20…

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