[PR]

 栃木県今市市(現日光市)の小学1年吉田有希さん(当時7)が殺害された事件から10年あまり。殺人罪で起訴された勝又拓哉被告(33)は、29日の宇都宮地裁での初公判で関与を全面的に否定した

 逮捕まで約8年半かかった捜査では、DNA型をめぐる初動のミスもあった。犯行に使われた凶器や、女児のランドセルなどの遺留品も、みつかっていない。

 栃木、茨城両県警は遺体の付着物から検出されたDNA型を頼みに捜査。対象者の試料を鑑定し、型が合わなければ対象から外した。現場に土地勘があり、目撃証言に似た車を所有していた被告も対象から外れた。06年ごろの任意聴取では関与を否定していた。

 ところが09年になって吉田さんの付着物が、発生時の捜査幹部のものと判明。過って遺体と接した可能性が高いと考えられた。被告はすでに車をスクラップ処分していた。

 捜査関係者によると、被告の関与を示す物証としては、事件当日の車の通行記録や防犯カメラの映像があるという。栃木県警と宇都宮地検は冤罪(えんざい)を生んだ「足利事件」の反省も踏まえ、逮捕後に多くの取り調べを録音・録画した。「取り調べに問題はない。法廷で裁判員に見てもらえばわかる」と捜査関係者は話す。(岩佐友)