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 長崎原爆投下時に爆心地から12キロ圏内にいたが、国が指定する被爆地域外だとして被爆者と認められない「被爆体験者」の10人に被爆者健康手帳の交付を認めた長崎地裁判決を受けて、原告らは23日、被告の長崎市と長崎県に控訴しないことなどを要請した。

 長崎市役所では、原告団長の山内武さん(72)や勝訴した原告2人ら約20人が野瀬弘志・原爆被爆対策部長に、勝訴した10人への手帳交付などを求める要望書を手渡した。山内さんは「我々を救済する方向に進んだ。原告は高齢化が進んでいる。(原告勝訴の)判決が出た部分については控訴しないでほしい」と求めた。野瀬部長は「判決を精査する」と述べた。

 判決は原告10人について「原爆の放射線により健康被害を生じる可能性がある事情の下にあった」と認め、手帳の交付を市と県に命じた。他の原告151人の請求は退けた。敗訴した原告は控訴する方針。(真野啓太)