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 児童相談所(児相)で児童虐待の相談や調査にあたる児童福祉司について、政府は新年度から大幅に増やす方針を決めた。増加する児童虐待に対応が追いつかないためで、人件費に使える地方交付税を増やして自治体に増員を促す。最大で約230人増える計算だ。厚生労働省が23日、自治体担当者の会議で説明した。

 大学で心理学や教育学などを専修し、児童福祉に関する相談業務に1年以上携わった人らが児童福祉司に任用される。現在は人口170万人につき36人置けるよう算定基準が定められ、昨年4月時点で全国に2934人が配置された。この基準を新年度に39人に引き上げ、その分、地方交付税を増額する。基準の引き上げは2年ぶり。児童虐待防止法が施行された2000年以降で、引き上げ幅は07年度と並び最も大きい。

 児童福祉司の人数は00年度からの15年間で2・2倍になったが、14年度に児相が対応した児童虐待の件数は8万8931件で00年度の5・0倍に急増している。無理心中以外の虐待死事例を担当した児童福祉司の受け持ち件数は、13年度で1人あたり109・1件に上った。

 厚労省は今後、児童心理司や保健師などの増員も含めた児相の体制強化プランをまとめる方針。(伊藤舞虹)