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 爆発的に電波を出す「高速電波バースト」という謎の天体現象が、地球から約50億光年先にある銀河で起きていたとする観測結果を東京大の戸谷友則教授(天文学)らのグループが発表した。最近見つかったタイプの現象で、どういう場所で起きているのか不明だった。25日付の英科学誌ネイチャーで発表した。

 高速電波バーストは、千分の1秒程度の間に激しく電波を出す現象。2007年に発見されたが、どのような仕組みなのかは分かっていない。

 研究チームは、米ハワイにあるすばる望遠鏡の観測データから、15年に豪州の電波望遠鏡がとらえた高速電波バーストが位置する銀河を特定。地球からの距離を求めた。この銀河は古い星が集まっているタイプで、中性子星同士の合体などが原因として推定できるという。

 これまでは銀河系内で起こるのか別の銀河なのかも分かっていなかった。戸谷さんは、周期的に光や電波を出す天体「パルサー」(1967年発見)のように、今後重要な研究領域になると指摘。「発見は天文学の歴史の一ページだと思う。中性子星の合体が原因なら重力波も届くので、重力波天文学との連携も期待できる」と話している。(奥村輝)