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 76人が犠牲になった2014年8月の広島市の土砂災害の被災地で、住民らが自らの手で「復興交流館」の建設を始めている。自宅を失って別の土地に移った被災者も集える場所にしたいと願っている。

 計画では、被害が大きかった同市安佐南区八木3丁目にプレハブの建物(約33平方メートル)を建てる。被害を伝えるパネルを並べ、住民らが集えるお好み焼き屋を開く。4月開館を目指し、防災教室や災害の伝承活動もしたいという。

 アイデアを出したのは被災地でボランティアを続ける高校教諭の日上(ひかみ)雅義さん(50)。昨夏、教え子らと一緒に、被災地で災害前の風景を再現したモザイク壁画を作った。その時、災害で父と姉を失った高校1年の少女に出会った。

 「災害を思い出すから、ここに帰りたくない」と話す人も多いなか、少女は「この場所に来ると、お父さんやお姉ちゃんと話ができる」と週に何度も被災地に通っていた。

 日上さんは、「住む場所を失った人々が戻れる場をつくりたい」と知り合いの住民らに相談。地域の自治会長で少女の母とも親しい畠堀(はたほり)秀春さん(58)が土地の提供を申し出た。