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 旧日本軍の慰安婦を描いた韓国の映画「鬼郷(キヒャン)」(趙晶来〈チョジョンレ〉監督)が24日、韓国各地で封切られた。韓国の映画館入場券統合電算網によれば、公開初日の観客数は約15万5千人で、上映中の映画の首位となった。25日午前9時時点での前売り観客数も約6万8千人と、封切り前と上映中の映画全体のうち約27%を占め、2位の約15%を引き離して首位に立っている。

 趙監督は2002年、ソウル近郊で元慰安婦が暮らす「ナヌムの家」を訪問。元慰安婦が描いた絵を見て映画化を思い立った。1943年当時、14歳だった主人公の目を通した世界を表現したという。

 戦争中に亡くなったり、差別されたりして故郷に戻れなかった元慰安婦を慰める意味も込め、漢字表記を「帰郷」ではなく「鬼郷」とした。

 慰安婦問題が日韓間で政治問題化した影響もあり、資金集めが難航したが、制作費の半分にあたる約12億ウォン(約1億円)を市民からの募金でまかなったという。今後、韓国全土の300館余りで上映される。(ソウル=牧野愛博)