[PR]

 シイタケ栽培用の原木生産量で、福島県は2010年、全国3位の約4万7800立方メートルを誇った。だが原発事故の影響で、14年は99%減となった。

 田村市都路地区の里山に朝からチェーンソーの音が響く。樹齢20年以上のコナラやクヌギが伐採されていく。事故前は年20万本の質の高い原木を生産する産地だった。一部に出ていた避難指示は一昨年に解除されたが、木々の放射能汚染は今も1キロあたり50ベクレルの指標値を超え、出荷再開の見通しすら立たない。

 それでも新しい芽が出るように木を切り、生育環境を整える手入れを欠かさない。将来も良質な原木を得るために計画的に広葉樹を育てる。伐採自体が除染にもなる。ふくしま中央森林組合の吉田昭一参事(60)は「地区の8割以上が森林。産業は森の中で見いだすしかない」。(福留庸友)