【動画】宮城県南三陸町の志津川湾では、ウニの食害で「磯焼け」被害が起きている=金川雄策、諫山卓弥撮影
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 宮城県南三陸町の志津川湾は東日本大震災前、魚の産卵場所や稚魚の生育場所となる「藻場」が広がり、良質なアワビやウニの漁場だった。そこで今、1平方メートルに20匹という高密度のウニによる食害が原因とみられる「磯焼け」の被害が起きている。稚魚が育つゆりかごでもある藻場再生のため、地元漁協、東北大と町による実験が進んでいる。

 東北大の吾妻行雄教授によると、津波でいったん壊滅状態になった藻場は、その後2年間で順調に回復していた。しかし、震災後に生まれたウニが育つにつれ、その食害で姿を消したという。磯焼けした場所に生息するウニは、えさが少ないために身入りが少なく、商品価値も低くなる。

 ウニ大発生の原因は、はっきりと分かっていない。吾妻教授は「津波によって表面の付着物がなくなった海底で藻類が繁殖し、初期のウニのえさになることで、生存率が大幅に上がったのではないか。さらに、ウニの天敵であるヒトデやカニ、ウニと同じエサを食べる小型の巻き貝などが引き波にさらわれて、いなくなったのではないか」と推測している。震災後に生まれたウニがまだ大きくなっていなかった2012年6月の調査では、1平方メートルに2・5匹しかいなかった。

 磯焼け被害が特にひどい野島周…

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