日本銀行の木内登英(たかひで)審議委員は25日、鹿児島市での講演と記者会見で、「マイナス金利政策」の影響で収益が悪化した銀行などが「貸出金利の引き上げや手数料の引き上げなどを通じて、企業や家計に転嫁する可能性がある」とし、「金融引き締め効果につながるおそれもある」と懸念を示した。

 木内氏は1月末の金融政策決定会合で、マイナス金利政策に反対票を投じた審議委員4人のうちの1人。

 木内氏は、新政策の導入前から市場の金利水準が下がっていたことを挙げ、新政策による「金利の押し下げ効果は相対的に小さい」と指摘。この日、長期金利の指標となる満期10年の新発国債の流通利回りがマイナス0・065%と過去最低を更新したことについても、「市場の不安定性が高まっている」と語った。

 一方、日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は25日の国会で、木内氏の「金融引き締め効果」の発言について問われ、新政策導入で「金利が上がって、金融仲介機能が阻害されることはないと思う」と反論した。(土居新平)