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 不動産取引で得た所得を隠して、2004、05年分の約8億4400万円を脱税したとして、所得税法違反の罪に問われた弁護士の小谷平被告(73)と元妻で公認会計士の小谷万里子被告(65)の控訴審判決が26日、東京高裁であった。小坂敏幸裁判長は、両被告を無罪とした一審・東京地裁判決を破棄。平被告の実際の所得がいくらだったかを判断するため、審理を東京地裁に差し戻した。

 判決は、不動産取引で得た収益が誰のものかについて、「事業資金の調達実態などを中心に、取引の経過を全体的に評価して定めるべきだ」と指摘。不動産取引の収益を申告した関係会社から平被告が多額の金を受け取っているなど、「平被告に事業資金を調達する権限があった」と認めた。その上で「取引をしたのは関係会社で、収益は被告個人のものではない」とした一審の無罪判決は「判断基準が違い、事実誤認の疑いがある」と述べた。