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 東日本大震災で被災し、家計が苦しくなった家庭の子どもを支援する「被災就学援助」を受ける小中学生が岩手、宮城、福島の沿岸部など41市町村で1万3千人に上ることがわかった。この地域の小中学生の7%を占め、津波被害が大きかった自治体では5割を超えた。震災直後の2011年度からは4割減ったが、被災による子どもの経済的困窮は解消されていない。

 就学援助は経済的に苦しい小中学生を対象に、学用品や修学旅行などの費用を援助する市町村の制度。11年度からは国の全額負担で、被災して経済的理由で就学が困難になった子どもを支援する「被災就学援助」が加わった。朝日新聞は3県の沿岸部を中心とした42市町村にアンケートした。宮城県岩沼市を除く41市町村から回答を得た。

 援助を受けていたのは、昨年12月までの最新データで、1万3280人に上った。県別では、宮城7731人、福島2897人、岩手2652人だった。宮城は11年度に比べ30%、福島は60%、岩手は33%減っていた。

 岩手、宮城両県のうち、援助率が高いのは、宮城県女川町(54%)、岩手県大槌町(53%)、宮城県南三陸町(50%)。いずれも被災地の中で特に津波被害の大きい地域だった。

 援助率が高い背景について、自治体の担当者は「基幹産業の漁業関係者が仕事を失い、産業全体が衰退している」(大槌町)、「被災規模が大きく、家計が苦しい世帯が多い」(女川町)、「住宅再建で新たなローンを抱えている」(南三陸町)などと話す。

 一方、東京電力福島第一原発事故で全町に避難指示が出ている福島県浪江町など、福島県の7町村は全員に支給している。(中林加南子、船崎桜)