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 中国・上海で26日、主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が始まり、1日目の討議を終えた。世界的な金融市場の混乱の「震源地」とも呼ばれた議長国・中国など、新興国からの急激な資金流出を抑えるため、規制する方策を作業部会で検討することで合意した。27日に共同声明を取りまとめる。

 麻生太郎財務相は初日の会合後、記者団に対し、「資本流出への対策について、G20の作業部会で今後、具体的に検討する」と述べた。

 投資マネーが新興国から急速に引き揚げられているのは、米国の利上げや資源安などにより、新興国の景気悪化の懸念があるためだ。国際金融協会(IIF)によると、新興国から昨年流出したお金は7千億ドル(約79兆円)を超え、そのうち9割超が中国からだった。ベネズエラなどの産油国ではデフォルト(債務不履行)の懸念も広がる。

 資金流出を防ぐには、国境を越えたお金のやり取りへの規制を強めることも選択肢の一つだとして、G20で話し合われた。

 米国は中国に対し、外国為替相場などを自由な市場取引に委ねるよう求めてきており、規制には本来、否定的だ。だが、最近のドル高で米国の輸出は打撃を受けており、急激な元安・ドル高は避けたいとの思いも強い。ルー財務長官は会合前、米メディアに「中国はすでに資本規制をしている。問題はどう対応するかだ」と語っており、当面は規制を容認する姿勢だ。規制に消極的だった国際通貨基金(IMF)も数年前から、経済的な混乱を避けるための規制は容認する方向にかじを切っている。

 会合では、外国為替相場の過度な変動をもたらす通貨安競争を避けることも確認した。(上海=斎藤徳彦、福田直之)