シャープは29日午前、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との支援契約が、まだ締結できていないことを正式に認めた。当初は29日が交渉の期限だったが、シャープが将来抱えるかもしれない「偶発債務」の問題が浮上。両社のトップが26日に会い、問題を精査するために、期限を延ばすことで合意していた。

 シャープは鴻海との交渉について、「期限は設定していないが、可能な限り早期の最終契約締結を目指し、鋭意、協議を進めていく」とした。鴻海も28日に「交渉延長で期限は設定していないが、お互いに満足できる結果になるように努力している」との声明を出していた。

 シャープは25日の臨時取締役会で鴻海の傘下入りを決めた。これに対し鴻海は、前日に受け取った偶発債務などのリストの精査に時間がかかるとして、正式な契約の先延ばしを主張した。シャープの高橋興三社長は26日、鴻海の郭台銘会長が滞在している中国で会談し、1~2週間の延期で合意したとみられる。

 シャープは3月末で5千億円超の融資枠の借換期限を迎える。正式契約が大きく遅れれば、資金繰りに影響が出る恐れがある。