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 植物の葉や茎をガラス細工のように透明にする技術を、奈良先端科学技術大学院大などの研究チームが開発した。イネなどを試薬に浸すと数時間で丸ごと透明にできるのが特徴で、農作物研究のスピードアップにつながるという。29日付の国際専門誌に発表した。

 同大と東京理科大、熊本大のチームは「チオジエタノール」など4種の化学物質に植物を浸すと、植物に含まれる色素が抜け、透明な化学物質に入れ替わることを発見。シロイヌナズナは2時間、イネは4~5時間で透明になった。

 これまで、植物内部の栄養や水分の通り道などを詳しく調べるには、薄切りにした標本を数十枚から数百枚作って顕微鏡で見るため、時間がかかった。東京理科大の松永幸大(さちひろ)教授は「野菜や果物に入り込んだ害虫をすぐに検査することもできる」と話している。(小堀龍之)