[PR]

 東日本大震災で被災した高速道路の復旧工事をめぐる談合事件で、東京地検特捜部は29日、道路舗装会社10社を起訴したほか、各社の東北支店の営業担当者ら計11人を独占禁止法違反(不当な取引制限)の罪で在宅起訴し、発表した。公正取引委員会が同日、刑事告発した。

 発表によると、各社は2011年7~9月、東日本高速道路東北支社が一般競争入札で発注した東北自動車道などの復旧舗装工事12件について、事前に話し合って落札予定業者や落札価格を決めていたとされる。12件の総落札額は約176億円で、落札率(予定価格に落札額が占める割合)の平均は約95%だった。

 関係者によると、NIPPO、日本道路、前田道路の3社が調整役として落札予定業者を決定していた。他に起訴されたのは、大成ロテック、大林道路、東亜道路工業、佐藤渡辺、ガイアートT・K、三井住建道路、北川ヒューテック。捜索を受けたうち、落札予定だったが書類不備で無効になった鹿島道路、落札したが当初の落札予定者ではなかった常盤工業、昨年1月の公取委の強制調査前に違反を自主申告した世紀東急工業の3社は、告発も起訴もされなかった。

 関係者によると、一部の業者は「落札率をつり上げ、利益を確保したかった」と説明。「ほとんど利益が出なかった」「(落札者が出ずに)再入札になって復旧工事が遅れることは業界として避けたかった」と話す業者もいるという。

 東北地方の道路舗装工事をめぐる入札では、遅くとも2000年代前半には談合が始まっていたとみられる。起訴された10社を含む約20社が参加し、各社の東北支店の営業部長らが後任に引き継いでいたという。