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 それは、格闘技のリングで繰り広げるレスラー同士の掛け合いのようだった。

 キャンプ終盤の一幕。先発の一角を狙う三嶋が、ブルペンで右打者を想定して内角球を投げ込んでいた。鋭い目つきで打席に立つ木塚投手コーチが手招きしながら挑発する。「おら、もっと攻めて来いよ」

 続けて三嶋が投じた直球はコーチの胸元をえぐる。右腕から「よしッ」と声が漏れたが合格点はもらえない。「まだまだ。向かってこい。カモン!」。こんな調子で数十球。死球になりそうな内角球が勢いよくミットに収まるたびに、2人は熱気を帯びていった。

 キャンプ中、ラミレス監督がバッテリーに示した目標は明確だった。「7割は内角」。紅白戦やブルペンで徹底させた。昨季まで外角でかわす投球が多かった三嶋は手応えを口にする。「強い球が内にも投げられるようになった」。木塚コーチは「臆病だったり、技術が未熟だったり、必要だとわかっていても簡単に内角は攻められない。トップが(戦い方を)示してくれているから、みんなその気になって投げられる」。

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