藤田保健衛生大学(愛知県豊明市)は、近隣の医療機関で医療事故があった際に調査や原因究明の支援をするネットワークを1日、設立した。約50の病院や診療所が参加する予定。厚生労働省によると、専用の相談窓口を設けるなどした組織を立ち上げるのは全国でも珍しい取り組みという。

 昨年10月に医療事故調査制度が始まり、死亡事故を医療機関が自ら原因を調べ、遺族に説明することなどが義務づけられた。

 設立した「藤田あんしんネットワーク」は、調査のノウハウのない病院や診療所を支援する。同大病院が24時間態勢で事故の相談に応じ、遺体の解剖をしたり、遺体を傷つけずにCTやMRIで出血などを調べる死亡時画像診断をしたりする。調査にあたる弁護士ら有識者の紹介もする。

 会員の医療機関を対象に、医療安全や院内感染防止のための研修などもする。同大の杉岡篤副学長(外科学)は、「大学病院では、これまでの事故や院内感染などを分析し、再発防止の対策をしてきた。この蓄積を共有し、地域全体の医療安全の強化を目指したい」と話した。