[PR]

■現役引退を表明した松中信彦内野手

 スマートなバットの置き方ではなかった。現役にこだわり、最後まであがいた松中に、野球をする場所は与えられなかった。

 ソフトバンクがダイエーだった最後の2年間を担当した。今思えば、松中の全盛期と重なる。打撃の「型」にこだわり、本塁打にも「ボールの回転が悪い」と満足しない。身近で接したその姿は、まさに職人だった。

 口べたな性格ゆえに、チームリーダーとしては苦労した。ひざの痛みに悩まされ、打撃不振に陥れば、なおさら無口になる。周囲には胸の内は伝わりにくい。時には「満足にプレーできないなら、休めばいい」と公然とチームメートに批判もされた。打てないならばと四球を選び、痛む足を引きずりながら激走。不器用だが、そういうやり方しかできなかった。

こんなニュースも