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 米大統領選は1日、共和党11州、民主党11州と米領サモアなどで予備選・党員集会を行った「スーパーチューズデー」で、共和党のトランプ氏(69)と、民主党のクリントン前国務長官(68)が共に7州で勝利した。両者は、7月の各党全国大会での候補者指名獲得に大きく前進した。

 共和党は、スーパーチューズデーで全11州に割り当てられた代議員計595人のうち、トランプ氏が200人以上を確保した。南部5州やマサチューセッツ州、首都ワシントンに隣接するバージニア州で勝った。これまでの獲得代議員数は合計で300人を超え、2位のクルーズ上院議員(45)に100人以上の差をつけた。スーパーチューズデーでの大勝により、指名獲得へ向け、トランプ氏の優勢がより鮮明となってきた。

 クルーズ氏は、全米で最大規模の代議員数を抱える地元テキサス州でトランプ氏に大差で勝利し、ほかの2州でも勝利するなど、事前の予想よりも善戦した。

 一方、同党候補のなかで、連邦議会議員や州知事から最も多い支持を受けているルビオ上院議員(44)は、ミネソタ州で予備選・党員集会での初勝利を果たしたが、全体的に苦戦。同党主流派には、メキシコからの不法移民問題などで物議をかもすトランプ氏への対抗軸として、ルビオ氏への候補者一本化を期待する声が強かったが、クルーズ氏の善戦により、当面は一本化が進みそうになく、トランプ氏が首位を独走する構図にも変化はなさそうだ。

 米CNNによる出口調査では、今回の予備選・党員集会を実施した州で、政治への「不満」や「怒り」を挙げる人が計9割前後を占めており、既成政治への根強い不信感がトランプ氏の人気を下支えしている実態が読み取れる。

 一方、民主党は今回決まる代議員数計865人のうち、クリントン氏が450人以上、左派のサンダース上院議員(74)が280人以上を確保している。

 クリントン氏は7州と米領サモアで勝利。特に、アフリカ系(黒人)有権者に浸透しており、オクラホマ州を除く南部6州でサンダース氏の2倍前後の票を集め、代議員獲得数で一気にサンダース氏との差を広げた。また、一般代議員とは別に、連邦議会議員や州知事、党全国委員会幹部らに割り当てられた特別代議員の総数712人のうち、すでに6割超の450人以上がクリントン氏支持を表明しており、盤石の態勢を築きつつある。

 ただ、サンダース氏も地元バーモント州を含む4州で勝利しており、決着はしばらく先になりそうだ。

 今後は、本選で共和、民主両党の激戦州とされる南部フロリダ州や中西部のオハイオ州などで実施される15日の予備選・党員集会が大きな山場となる。(ワシントン=佐藤武嗣)