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★キャンプの素顔・総括編

 「ドアラカレンダー 1600円」。グラウンドで汗を流す選手のかたわら、中日のキャンプ地、沖縄県北谷町で球団マスコットのドアラが一生懸命に売り込んでいたのは自身のカレンダーだった。初日から段ボールで作ったお手製のボードを掲げて行ったり来たり。もう2月。果たして売れたのだろうか――。

 ドアラが姿を見せると、あっという間にファンが集まる。即席サイン会に写真撮影。球場を出る選手を待つファンを飽きさせないサービス精神はさすがだ。だけど、肝心のカレンダーはなかなか売れていなさそうだった。「もう買ったので……」という声も聞こえてきた。

 今年1月から中日を担当している記者が改めて驚いたのがドアラの人気だ。ツイッター(@asahi_dragons)で写真付きでつぶやけば、選手よりもはるかに多く「いいね」の数が伸びる。投手陣がランニングを終えて腹筋などをしていると、そこに歩み寄って自分もトレーニング。そんな姿も魅力なのだろう。

 カレンダーは、他球団の選手にも営業をかけていた。21日、楽天とのオープン戦が終わると、楽天選手が乗ったバスに向かってPR。窓から顔を出して買ってくれたのは嶋選手。「領収書ちょうだい」と言われると、「りょうしゅうしょ¥1600円」とカレンダーに書いて手渡す。27日も練習試合後のDeNA選手のバスに向けてアピールし、外国人選手が買ってくれた。

 キャンプ最終日の29日。ドアラの姿は、北谷になかった。売店にいたお姉さんに聞くと、「カレンダーは全部売れました。ドアラ? 昨日帰ったらしいですよ」。販売数は不明だったが、当初持ってきた分は完売し、さらに追加で取り寄せた分も売り切ったという。

 自由奔放に見えて、しっかり働くマスコット。おそるべし、ドアラ。(上山浩也)