大阪府能勢町の小学校と中学校が今春、それぞれ1校に統廃合される。小学校は5校から1校へと激減するが、急速な少子化の流れが統廃合を後押しした。新学校への期待と不安が入り交じるなか、各学校では閉校式に向けた準備が進んでいる。

 大阪府の最北端に位置する能勢町は、周囲を山に囲まれ、今年2月末現在の人口は1万851人。10年前に比べて約2500人減った。町は2009年、小学校6校(1校は昨春閉校し、現在5校)を1校に、中学校2校を1校に統廃合する方針を決めた。

 児童数が1998年のピーク時(1164人)から16年に3分の1に減る見通しとなったことや、校舎や体育館の老朽化が理由だった。住民からは反対運動も起きたが、町は地区ごとに100回近く説明会を開いて説得を重ねた。

 町教委の瀬川寛次長は「子どもたちのことを考えれば新しい教育環境が必要で統廃合は苦渋の決断だった」と説明する。

■牧場跡に新校舎

 新しい学校の校舎は小中一体型で、12年に閉鎖されたおおさか府民牧場跡地に約44億円で建設。開校当初は児童約340人、生徒約240人を見込む。児童・生徒の半数は10台のスクールバスで通う。英語やIT教育に力を入れ、放課後には希望者に塾形式の学習教室を実施することも検討する。

 府教委によると、府内の自治体で統廃合によって小中が1校になるのは能勢町が初めて。ただ、小中学校の統廃合に詳しい文教大の葉養正明教授(教育行政学)によると、北海道や東北地方の山間部を中心に1校に統廃合する事例は相次いでおり、今後も全国的に増える見通しという。

 北海道夕張市では2010年に…

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