[PR]

 広島県呉市の自宅で衰弱した生後8カ月の長男を放置したとして、両親が保護責任者遺棄容疑で逮捕された事件で、死亡した長男は生後3カ月目から乳幼児健診を受けていなかったことが市の調査でわかった。県警は3日、死因は低栄養による呼吸・循環不全とみられると司法解剖の結果を発表。両親が食事をほとんど与えていなかったとみて、保護責任者遺棄致死の疑いも視野に捜査する。

 県警によると、2日朝、呉市吉浦神賀町の自宅1階の布団の上で、新井璃音(りと)ちゃんが亡くなっているのが見つかった。母親の綾香(あやか)容疑者(22)は「2月上旬から世話をしていなかった」と容疑を認め、父親の無職、真央(まお)容疑者(41)は否認しているという。

 呉市によると、璃音ちゃんは乳幼児健診を生後1カ月の時に受けたが、3カ月と6カ月の健診は受けていなかった。保健師が出産直後の昨年6月から今年2月23日までに計7回、自宅を訪問したが、最初の1回以外は両親と璃音ちゃんに会えなかった。ただ、9~12月に医療機関で予防接種を受けたことを把握できたため、虐待などの可能性について関係機関に連絡しなかったという。

 また、市は昨年12月、真央容疑者から「生活に困っている」と相談され、経済的支援を始めた。支援担当の職員が今年1月7日に家を訪れた際、璃音ちゃんは布団で寝ていて、やせてはいなかったという。市子育て支援課の岡本真課長は「厳粛に受け止めている。検証して今後の対応に生かしたい」と話している。