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 ピラニアにかまれたり、歩くのが速い先住民族に置いてけぼりにされ、森の中で途方に暮れたり――。南米のアマゾンに魅せられた文化人類学者、山口吉彦さん(74)が、こんな体験を重ねながら半生をかけて集めた動植物や民族資料の展示会が、愛知県長久手市の愛・地球博記念館で開催されている。「アマゾン不思議ワールド」。20日には山口さんが、アマゾンの魅力について自ら講演する。

 「カヌーが転覆したらピラニアが寄ってきて、いろんなところをかまれました。必死で木に飛びついてね」

 山形県鶴岡市に住む山口さんの左手には、今もその時に負った傷の手術跡が残る。愛用の靴のつま先には毒蛇にかまれた傷も。調査はいつも命がけだった。

 20代後半で初めてアマゾンを訪れた。学名もついていないような動植物があふれている。「魔術にかかった」。先住民インディオの集落に住み込むなどして調査を重ねた。

 先住民族、シクリン族に狩りに連れていってもらった時のこと。彼らの一員になれたようでうれしかったが、足の速さについていけない。森の中で途方にくれていると、10歳ぐらいの男の子、ペリキート君が待っていてくれた。「かわいくてね。あぁ、同じ地球市民なんだ、って思いました」

 インディオは日本人と同じモンゴロイド系。「どこの部族だ」と聞かれたことも。久しぶりに会うと抱きしめて再会を喜ばれ、情に厚い人たちだった。

 教えられたことも多い。獲物が…

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